臨床ノート
理学療法士・アスレティックトレーナー向けの評価とリハビリの実践記録
- ゴルファーの腰痛予防|ハーフニーリング・ケーブルチョップで骨盤を止める
ゴルファーの腰痛予防に、ハーフニーリング・ケーブルチョップを使う理由を整理しました。狙いは股関節の回旋ではなく、後ろ脚の大殿筋で骨盤を中間位に保ったまま体幹の回旋に抵抗すること。導入前の評価、実施方法、代償動作と修正キュー、プログレッションまで、PT・トレーナー向けに解説します。
- 腹圧は赤ちゃんに学ぶ|ドローインではなく、張ったまま呼吸する
赤ちゃんは誰にも教わらずに腹圧を身につけます。お腹をへこませるドローインではなく、腹斜筋まで入って全周に張る腹圧。その状態を保ったまま、背中側へ息を入れる呼吸。勉強会で扱った評価と、生後3ヶ月から6ヶ月の肢位で負荷を上げていく流れを、生理学の研究と合わせて整理しました。
- 足底腱膜炎のリハビリ|足だけ見ても変わらないとき
足底腱膜炎に効果が確かめられている治療を整理したうえで、それでも戻るときに足の外を見る手順をまとめました。拇趾伸展制限、股関節伸展制限、そして左右差。左の症例で肋骨の外旋と股関節内旋制限から内側縦アーチの低下をたどる見方も、私見として書いています。
- ばね指の保存療法|「とくなが法」の中身と、A1プーリーで起きていること
ばね指は腱鞘炎と呼ばれますが、A1プーリーに滑膜層は存在しません。起きているのは線維軟骨化生です。組織で何が変わっているかを押さえたうえで、装具とステロイド注射のエビデンス、そして日本で知られるストレッチ「とくなが法」の正確な手順を整理しました。
- ハイボルテージとコンビネーション治療|「なんとなく20分」をやめる
ハイボルテージはモードではなく波形の名前です。単相性ゆえの極性、鎮痛が通電中しか残らないこと、腫脹に対する陰極の使い方と「引かせる」ではなく「できにくくする」という位置づけ、コンビネーション治療が探すための道具であることまで、臨床判断に使える形で整理しました。
- ターミナルスタンスで下腿が外旋する|「どこで」起きているかを分ける
ターミナルスタンスでつま先が外を向く。カルテに「下腿外旋」と書いて終わっていないでしょうか。下腿外旋という言葉は2つの現象を指しています。膝蓋骨とつま先の組み合わせで観察を分け、股関節・膝・足部・腰椎それぞれで仮説を立てる手順を、内側型膝OAの例で整理しました。
- ジョーンズ骨折のリハビリ|母指球に乗せてから、左右のジャンプへ
ジョーンズ骨折(第5中足骨近位部骨折)のリハビリを、外側荷重をどう戻すかという観点で整理しました。長腓骨筋で第1列を下ろしてからCKCへ進む理由、着地戦略をソフトからスティフへ移す順序、そして左右のジャンプを最後に置く理由をまとめています。
- 長内転筋の肉離れとクロスモーション|サッカーのキック動作から考える
サッカーで内転筋の肉離れが多いのはなぜか。バックスイングでの骨盤と胸郭の捻転差(クロスモーション)が破綻すると、股関節側で伸展・外転を過剰に出さざるを得なくなる、という仮説を整理しました。キック動作中の長内転筋の伸張タイミングと、この仮説がどこまで言えてどこから言えないかを分けて書いています。
- アキレス腱断裂術後、装具下の両脚CKCはいつ始めるか|開始基準は全荷重許可
アキレス腱断裂術後、装具装着下での両脚CKCトレーニングの開始基準を整理しました。CKCを2系統に分け、A系統の開始ゲートを杖なし歩行ではなく全荷重許可に置く理由を、力学的要求の比較と腱延長のリスク因子から説明します。
- アキレス腱断裂術後の患部外トレーニング|装具期にこそ差がつく
アキレス腱断裂術後の装具期をどう使うか。脚長差・ロッカーソール・装具重量という3つの落とし穴を処理したうえで、殿筋・体幹・有酸素能力を維持する種目を部位別に整理し、負荷設定の判断基準までまとめました。
- 膝蓋大腿関節症の評価と運動療法|脛骨のサギングを見落とさない
膝蓋大腿関節症を膝蓋骨のトラッキングだけで見ると外れる症例があります。矢状面での脛骨の位置(サギング)が膝蓋大腿関節の接触圧を上げる機序を屍体研究から整理し、ハムストリングス過緊張による機能的サギングの鑑別、タオルを用いた脛骨前方誘導、荷重量の管理までまとめました。
- アキレス腱障害と足部の回内・回外|切り替えを取り戻す
アキレス腱障害に対して腱だけを見ていませんか。足部は後足部と前足部が逆方向に動くことで剛性と柔軟性を切り替えています。三次元での動きを整理し、回外への切り替えを取り戻すためのエクササイズをまとめました。
- 陸上の疲労骨折|再発を防ぐ応力の評価と左右非対称
疲労骨折は休養だけでは再発します。圧縮・牽引・剪断という応力の種類ごとに部位と予後が変わること、なぜ片脚に荷重が集中するのかを左立脚期の骨盤回旋から整理し、段階的な介入までをまとめました。
- リブフレア(肋骨の開き)の改善|壁を使った呼吸エクササイズ
リブフレアは見た目の問題ではなく、腰椎が伸展位で固定される原因になります。壁を使ったリーチ、四つ這いのベリーリフト、腹斜筋のエキセントリック種目の3つを、セットアップの数値・呼吸の秒数・代償の修正まで具体的にまとめ、進める順序も整理しました。
- 腰椎分離症のリハビリ|腰を止めて股関節と胸椎を動かす
腰椎分離症は伸展と回旋の反復で生じます。したがってリハビリの軸は、腰を止めたまま股関節と胸椎を動かせるようにすることです。立位アライメントの評価(スウェイバックと前方重心)からADL指導、スタティック・ダイナミックトレーニングまで、段階を追って整理します。
- 肘の屈曲制限の原因|尺骨神経から考える評価と治療
肘の屈曲制限を関節の硬さだけで説明していませんか。carrying angleが大きい症例では尺骨神経がもともと伸張されており、屈曲でさらに引かれます。Struthers arcadeの拘縮と、内反誘導での屈曲について整理します。
- 変形性股関節症の保存療法|骨頭被覆率と立ち方から考える
変形性股関節症の保存療法を、立位のアライメントから整理します。片脚に体重を預ける癖がトレンデレンブルグ肢位を作り、相対的な内転位が骨頭被覆率を下げる。この連鎖と、OARSIガイドラインにおける股関節の位置づけをまとめました。
- 肩関節周囲炎の夜間痛|炎症性・非炎症性の見極めと時期別の治療
肩関節周囲炎の夜間痛を、滑膜の炎症・肩峰下圧の上昇・阻血・骨内圧の上昇という4つの機序から整理します。炎症性か非炎症性かを分ける所見、炎症期の徒手療法、拘縮期のobligate translationへの対応までをまとめました。
- ACL再建術後のスポーツ復帰ガイド|術後5〜7ヶ月のトレーニングと復帰基準を数値で整理
ACL再建術後5〜7ヶ月の段階的トレーニングと復帰基準を解説。ジャンプ・切り返し・全力疾走の導入時期、健患比やホップテストの数値基準に加え、ACL-RSIが高すぎる場合の再受傷リスクまで文献をもとに整理しています。
- アキレス腱付着部炎|足関節を中間位で保持するエクササイズ
接地時に足関節が背屈へ逃げると、アキレス腱付着部の滑液包に圧迫ストレスがかかります。中間位から底屈位で保持する意味を、腱の圧迫とウィンドラス機構の観点から整理し、段階的なエクササイズを紹介します。
- 肩関節脱臼術後のリハビリテーション
肩関節脱臼術後リハビリの臨床メモ。復帰期の荷重下トレーニングから、脱臼肢位であるABER(外転外旋位)へ段階的に再暴露していく手順まで、ゴールキーパーを想定した種目を4段階で整理しています。
- 【治療家必携】肩結帯制限 完全攻略ガイド
肩結帯制限の原因組織とメカニズム、評価方法、治療までを整理。肩関節の伸展・内旋・内転が複合する結帯動作を、どの組織の問題として捉え、どうアプローチするかを治療家向けにまとめました。
- 【理学療法士が解説】腰部脊柱管狭窄症の歩行時の痛みを改善する評価と治療法
腰部脊柱管狭窄症による歩行時痛の評価と治療を理学療法士が解説。腰椎伸展の評価とトレンデレンブルグ徴候の確認から、神経根や馬尾の圧迫を軽減するための治療アプローチまでを整理しています。
- 【投球障害肩・肘のリハビリ完全ガイド】フェーズ別にみるアスレティックリハビリテーションの方法
投球障害肩・野球肘のアスレティックリハビリを解説。「肘が下がる」を体幹の対側側屈・早期回旋・可動性の3点から切り分ける評価と、Wind upからFollow throughまで各フェーズのエクササイズを紹介します。
- 【保存版】股関節の前方つまり感の原因と改善方法を徹底解説
股関節を曲げたときの前方のつまり感について、股関節屈曲を構成する関節の解剖から原因を整理。骨性・軟部組織性それぞれの要因と、評価方法、改善のためのアプローチを理学療法士が解説します。
- 足関節背屈制限|制限因子の見分け方と距骨外旋による代償
足関節の背屈制限を、下腿三頭筋の硬さだけで説明していませんか。荷重位の背屈は8つの関節運動の連鎖で成り立ちます。距骨外旋による代償の見抜き方、つまり感の位置による切り分け、部位別の治療までを理学療法士が整理します。
- 体幹(コア)機能の評価法ガイド|現場PTが使う6つのテストと臨床での活かし方
体幹(コア)機能の低下をどう判断するか。SLR抵抗テスト・SCST・デッドバグ・PERFECTスキームなど6つの評価法に加え、上肢―肩甲帯―体幹を連鎖として見るUQYBTとCKCUESTまで、実施方法・基準値・使いどころを理学療法士が解説します。
- 投球障害肩・SLAP損傷|腕で「貯め」を作らせないリハビリ
SLAP損傷は上腕二頭筋長頭腱への過度な牽引で生じます。その引き金になるのが、腕で「貯め」を作ろうとしてGH関節が過度に水平外転する動きです。胸椎・肩甲骨・腱板・捻転差の4点から種目を整理します。
- 【保存版】陸上競技短距離選手のためのアスレティックリハビリテーション完全ガイド|全身の機能改善とケガ予防を徹底解説
陸上短距離選手のアスレティックリハビリを解説。ハムストリング肉離れ・足関節捻挫・腰椎分離症などに対し、個々の筋を「使える」状態にするための体幹・股関節まわりのストレッチとトレーニングを紹介します。
- 【理学療法士監修】ACL再建術後リハビリ完全ガイド|術後3〜6ヶ月の段階的トレーニング計画
ACL(前十字靭帯)再建術後3〜6ヶ月のリハビリメニューを解説。CKC・OKCトレーニングの使い分け、ハムストリングスの段階的強化、5〜6ヶ月のアジリティトレーニングまで段階別に紹介します。
- 【保存版】ゴルフ選手のアスレティックリハビリ完全ガイド|怪我からコース復帰まで段階的に解説
ゴルフ選手のアスレティックリハビリを段階別に解説。スイングの期分け、右打ち選手に多いアライメント、障害が起こりやすいphaseを整理し、アスリハ前期・後期に分けた復帰トレーニングを紹介します。
- 棘上筋に非外傷性小断裂が生じた55歳以上の症例 手術療法vs保存療法:5年以上追跡したRCT
55歳以上の非外傷性棘上筋小断裂に対し、手術療法と保存療法のどちらが良好か。5年以上追跡したRCTの背景・方法・結果・考察を読み解き、臨床での判断材料にどう使うかを理学療法士が考察します。
- ハムストリングス肉離れのリハビリ|「痛みなし」vs「限界まで追い込む」どちらが効果的?
ハムストリングス肉離れのリハビリは「痛みが出ない範囲」と「痛みの限界まで追い込む」のどちらが有効か。両者を比較したRCTの背景・方法・結果・考察を読み解き、臨床でどう活かすかを考察します。
- アキレス腱断裂術後のリハビリテーション②~テニス選手~訓練後期から復帰期
アキレス腱断裂術後リハビリの訓練後期から復帰期までをテニス選手の実例で解説。術後13週時点の経過、各期の目標設定とリスク管理、実際に実施した訓練後期・復帰期のトレーニングメニューを紹介します。
- アキレス腱断裂術後のリハビリテーション①~テニス選手~保護期から訓練前期まで
アキレス腱断裂術後リハビリの保護期から訓練前期までを、テニス選手の実例で解説。疫学・危険因子・競技復帰時期の目安に加え、腱縫合術後のリスク管理とテニスの競技特性を踏まえた進め方をまとめました。
- 【ガイドライン②】腰痛に対する理学療法介入
腰痛の理学療法ガイドラインから、介入方法を推奨グレード別に解説。徒手療法・体幹エクササイズ・中心化(グレードA)から、屈曲運動・神経モビライゼーション・牽引・患者教育までを整理します。
- 【ガイドライン①】腰痛の発生率とリスク因子
腰痛の理学療法ガイドライン(2012年版)から、発生率とリスク因子を解説。エビデンスレベルの分類の考え方とあわせて、どのような要因が腰痛の発症に関わるのかを理学療法士が整理しています。
- 【理学療法士が解説】変形性膝関節症のリハビリ|エビデンスに基づく治療と運動療法
変形性膝関節症のリハビリを2022年のレビュー論文をもとに解説。中核となる患者教育・運動・体重コントロールの具体的な内容と、補助的な治療、新しい治療法までエビデンスベースで整理しています。