腱板損傷を受傷してしまった場合、手術と保存療法(リハビリテーション)でどちらが成績良好なのか、5年以上のフォローアップを行った論文がこれまではありませんでした。
この論文は、その問いにある程度答えをくれる研究となっています。
結論
•非外傷性棘上筋小断裂を生じた55歳以上の症例では、手術療法を受けた群と保存的治療(リハビリテーション)を受けた群で術後の成績に統計学的な差が見られなかった
•手術療法ではこの患者における変形性関節症(OA)の進行を防ぐことができない可能性があるため、保存治療が妥当な選択肢となるかもしれない
•若い患者の治療にはさらなる研究が必要
参考文献
著者:Kukkonen J, Ryösä A, Joukainen A, Lehtinen J, Kauko T, Mattila K, Äärimaa V.
題:Operative versus conservative treatment of small, nontraumatic supraspinatus tears in patients older than 55 years: over 5-year follow-up of a randomized controlled trial.
雑誌:J Shoulder Elbow Surg. 2021 Nov;30(11):2455-2464.
doi: 10.1016/j.jse.2021.03.133. Epub 2021 Mar 24. PMID: 33774172.
フリーで読める論文なので、さらっと内容を掴んでから本文もぜひ読んでみて下さい。
キーワード
背景
目的と仮説
方法
包含基準/除外基準
群分け
Constantスコア
アウトカム評価
samilson-prieto分類(肩関節OAの分類)
hamada分類(腱板断裂関節症の分類)
統計解析
結果
患者特性
Constant スコア
VASスコア
患者満足度
samilson-prieto分類
hamada分類
考察
研究限界
結論
感想
・患者さんの肩の関節可動域がどれぐらいなのか不明
・具体的なトレーニングの方法がわからない
これらのことが気になりました。
以上、参考になれば嬉しいです。
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