体幹機能の評価方法-評価とトレーニングを交えて解説

「体幹」「Core Stability」と言っても、捉え方はたくさんあります。

体幹を構成する筋はたくさんあるためです。

体幹は、前方~側方ブロック、後方ブロック、上方ブロック、下方ブロックに分類されます。

・前方~側方ブロック:腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋

・後方ブロック:腸肋筋や最長筋、棘筋や多裂筋などの脊柱起立筋

・上方ブロック:横隔膜

・下方ブロック:肛門挙筋、尿道括約筋、骨盤底筋群

体幹トレーニング自体も評価を交えた治療になるため、トレーニングをしながら評価する場合もあります。

SLR抵抗テスト

背臥位で30°挙上位から抵抗を加える

腰椎前弯の代償や骨盤回旋が生じたら陽性で、体幹機能低下と判断

⇒対側の骨盤挙上が起こる場合は、対側の腹斜筋や大殿筋、ハムストリングの機能不全があるとわかります。

簡便な評価ですが、結局のところ腹筋群に問題があるのか、股関節伸展筋群の問題があるのかははっきりしない評価となります。

Sahrmann Core Stability Test(SCST)

level 0から5までの6段階で体幹機能を評価します。

飛田広大, et al. “発育期の腰椎分離症に対する Sahrmann Core Stability Test による評価.” 日臨スポーツ医会誌 30.1 (2022): 109.

非常に簡便に評価できて、かつ共通言語として使えるので、臨床で重宝している評価方法です。

ジョギング動作やダッシュ動作は、level 3の姿勢になるため、level 3をクリアできていなければジョギングを開始するのはリスクがあると言えると思います。

デッドバグ(Dead bug)

PERFECTスキーム

参考文献:田舎中真由美, and 青木芳隆. “骨盤底筋トレーニングのための基礎と実践.” 体力科学 71.3 (2022): 255-261.

骨盤底筋群の評価方法で、会陰腱中心(肛門~会陰部の間)を触知し、収縮機能を確認する方法です。

Power:最大収縮筋力

Endurance:収縮持続時間

Fast contraction:瞬発的な最大収縮回数

Elevation:挙上 最大随意収縮中の膣後壁の挙上の有無

Co-contraction:最大随意収縮中の腹横筋との共同収縮

Timing:咳などの腹圧課題時に同期した骨盤底筋群の収縮の有無

評価方法としては有用だと思いますが、十分な説明をして理解を得た上で行う必要があるかと思います。

pelvic floor functional test

仰臥位で軽く膝を立て,患者に「肛門を締めるように」「尿を止めるように」などイメージを指示し収縮を観察

収縮感覚があれば◎

主観的評価

PFDI-20(Pelvic Floor Distress Inventory)

コメント

タイトルとURLをコピーしました