コラム

理学療法士の良い点と悪い点|現役PTが感じている9つのメリットと3つのデメリット

理学療法士として10年、スポーツ整形外科で働いてきた立場から、この仕事の良い点と悪い点を正直にまとめました。成長が成果に表れる、感謝される、転勤・出張・残業がほぼない、といったメリットと、在宅ワークができない、給料は平均的、といったデメリットを、統計の数字もあわせて紹介します。

理学療法士として10年、スポーツ整形外科で働いています。

先に結論を書くと、私は理学療法士を、すごく良い職業だと思っています。

ただ、良いことばかりではありません。この記事では、理学療法士を目指している方や、仕事を続けるか迷っている方に向けて、良い点と悪い点を正直にまとめます。

働き方は、職場によって大きく違います。ここに書くのは、私がスポーツ整形外科(クリニック)で働いて感じていることとして読んでください。


先に一覧で

良い点悪い点
① 成長を感じられる① 在宅ワークはほぼできない
② 感謝される② すべての時間を有意義に使えるわけではない
③ 1対1なので、良いことをしている実感がある③ 給料は平均的
④ 転勤がない
⑤ 残業がほぼない
⑥ 頑張った分が給料に反映される(職場による)
⑦ アスリートを担当できる(スポーツ整形の場合)
⑧ 出張がない
⑨ 自分の体をセルフケアできる

良い点

① 成長を感じられる

勉強した分だけ、患者さんが良くなります。

新しい評価のしかたや治療法を学んで、翌日に試すと、痛みが減ったり、動きが変わったりする。勉強の成果が、目の前の患者さんの変化として返ってきます。

自分の成長が、そのまま結果に表れる。これが、私がこの仕事を続けられているいちばんの理由です。

② 感謝される

「楽になりました」「ありがとうございます」と、直接言ってもらえる仕事です。

痛みで困っていた方が、歩けるようになる。競技に戻れる。その場に立ち会えて、感謝の言葉をもらえるのは、何年たってもうれしいものです。

③ 1対1なので、良いことをしていると実感できる

リハビリは、基本的に患者さんと1対1です。

誰のために、何をしているのかがはっきりしています。大きな組織の中で、自分の仕事が誰の役に立っているのか分からなくなる、ということがありません。

④ 転勤がない

私の職場では、転勤がありません。住む場所を自分で決められ、生活の拠点を変えずに働き続けられます。

ただし、複数の病院や施設を持つ法人では、異動がある場合もあります。就職先を選ぶときに確認してください。

⑤ 残業がほぼない

私の職場では、残業はほぼありません。仕事が終われば、そのまま帰れます。

⑥ 頑張った分が、給料に反映される(職場による)

リハビリは、医療保険の制度上「単位」で数えます(疾患別リハビリテーション料は、20分で1単位)。

職場によっては、取った単位の数に応じて給料が上がるしくみがあります。頑張った分が、目に見える形で給料に返ってくるのは、やりがいにつながります。

⑦ アスリートを担当できる(スポーツ整形外科の場合)

私はスポーツ整形外科で働いているので、アスリートの担当ができます。

けがをした選手が、試合に戻るまでを一緒に組み立てる。競技の動きを分析して、トレーニングを考える。スポーツが好きな人には、とても面白い仕事です。

⑧ 出張がない

出張がほぼないので、家庭に穴をあける心配がほとんどありません。家族の予定を立てやすいのは、大きな利点です。

⑨ 自分自身でセルフケアできるので、体が痛くなりにくい

体の仕組みを学んでいるので、肩こりや腰の張りを感じても、自分でケアできます。仕事柄、体を使う場面も多いですが、自分の体を整える方法を知っているのは心強いです。


悪い点

① 在宅ワークはしづらい(ほぼできない)

患者さんの体に触れて評価し、治療する仕事なので、在宅ワークはほぼできません。書類の作成などを除けば、職場に行かないと仕事になりません。

在宅で働ける職種と比べると、働く場所の自由度は低いです。

② すべての時間を有意義に使えるわけではない

整形外科を、マッサージ屋さんの代わりに使う方も、いないわけではありません。

私の体感では、5%くらいの方は、おしゃべりやマッサージを目的に来られていると感じます。リハビリで良くしたい、という思いとすれ違う時間があるのは、正直なところです。

③ 給料は平均的

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)では、令和7年の賃金構造基本統計調査をもとに、理学療法士の年収は443.6万円(平均年齢36.2歳)と示されています(厚生労働省 職業情報提供サイト)。この統計は、作業療法士などほかの職種を含んだ区分の数字です。

私の感覚でも、給料は平均的です。爆発的に高くするには、たくさん働くか、自分でビジネスをするしかないと考えています。


こんな人に向いていると思います

ここまでの良い点と悪い点から、私が考える「向いている人」です。

  • 勉強を続けられる人:学んだ分だけ、患者さんの変化として返ってきます
  • 人と1対1で向き合いたい人:大勢を相手にするより、一人ひとりに深く関わる仕事です
  • 家庭との両立を大事にしたい人:転勤・出張・残業がほぼない職場を選べます
  • 体やスポーツが好きな人:自分の体のケアにも、スポーツの現場にも活かせます

反対に、在宅で働きたい人や、給料を大きく伸ばすことを最優先にしたい人には、物足りないかもしれません。


まとめ

内容
いちばんの魅力勉強した分、患者さんが良くなる。成長が成果に表れる
働き方転勤・出張・残業がほぼない(私の職場の場合)
気になる点在宅ワークはできない。給料は平均的
結論私は、すごく良い職業だと思っています

理学療法士を目指している方、続けるか迷っている方の参考になればうれしいです。


参考

厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag). 理学療法士(PT). https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/167(2026年11月8日閲覧。賃金・年齢は令和7年賃金構造基本統計調査をもとにした数値)


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